Jan 19, 2011

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 東芝は10月3日、新コンセプトマシン「レグザサーバー」を含む2011年秋冬の「レグザブルーレイ」シリーズを発表した。ラインアップは、地デジ6chの全録に対応したレグザサーバーが「DBR-M190/M180」の2機種、USB外付けHDD対応のW録機「DBR-Z160/Z150」、W録の「DBR-Z11」、そしてシングルチューナーでUSB外付けHDDに対応した「DBR-C100」の計6機種だ。今回はレグザサーバーを中心に紹介しよう。

【CEATEC JAPAN 2011:再生画質も「レグザブルーレイ史上最高」】

●全録で長時間録画に対応

 レグザサーバーは、最大6チャンネルの地上デジタル放送を常時録画して一時保管できる「タイムシフトマシン」を搭載した同社初のBlu-ray Discレコーダーだ。内蔵HDDは、DBR-M190の場合で3.5インチの2TバイトHDDを2台、2.5インチの1TバイトHDDが1台の計5Tバイトで、このうち3.5インチの2台(計4Tバイト)がタイムシフトマシン用のキャッシュ領域になっている。

 同じタイムシフトマシン機である「CELL REGZA」やREGZA「ZG2シリーズ」と大きく異なるのは、MPEG-4 AVCによる長時間録画に対応したこと。録画モードは、放送波をそのまま記録するDRモードのほか、ビットレートが約8Mbpsの「高画質」、約6Mbpsの「中画質」、そして約4Mbpsの「低画質」を用意した。録画モードを設定すると、タイムシフトマシンで録画するすべてのチャンネルが同じ録画モードで記録される仕組みだ。なお、常時録画するチャンネルの数を減らしたり、録画する時間帯を指定することで録画時間を増やすことも可能。「例えば、4チャンネルぶんをゴールデンタイムのみ録画する設定なら、録画日数はさらに増える」。

表:24時間6チャンネルを録画した場合の記録日数
(http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/1110/04/news026.html)

 ほぼ2週間前までの「過去番組表」を見て、気になる番組をいつでも視聴できるのがタイムシフトマシンの良いところだ。ただし、タイムシフトマシンでの録画はあくまで一時記録であり、録画容量がいっぱいになると古いものから順次削除されていく。このため保存しておきたい番組を見つけたら、内蔵HDDの通常録画領域やBlu-ray Discメディアに待避しておく必要がある。

 一方の通常録画では、地上デジタル放送に限らず、BSデジタル、CS110度デジタル放送を含む2番組の同時録画が可能。もちろんMPEG-4 AVCトランスコーダーによる長時間録画に対応しているため、タイムシフトマシンとあわせて最大8番組の長時間同時録画が行えることになる。自動チャプター機能の「Wマジックチャプター」や「おまかせプレイ」も通常録画なら利用できる。

 USB外付けHDDは、レグザブルーレイとしては初めてハブを使用した最大4台までの同時接続に対応した。外付けHDDをタイムシフトマシンのキャッシュ領域として利用することはできないが、タイムシフトマシン録画した番組をダビング保存しておくことは可能。最大8台まで登録できるため、家族それぞれが専用HDDを持ったり、番組をジャンル別に保存することができる。

 このほか、番組表はレグザと同じ高解像度タイプで、ネットワーク経由で録画ランキングの「おすすめサービス」が利用できるなど、従来のRDシリーズよりREGZAに近い仕様。またスカパー!HD録画(バージョンアップで対応)やネットワーク経由で対応するレグザのHDDに録画した番組をダビングできる「レグザリンク・ダビング」、あらかじめ設定した時間帯(1日6時間以内)ならリモコンの電源ボタンを押して約1秒で起動する「瞬速起動」など、基本機能も充実させている。

●サーバ機能、「レグザAppsコネクト」に3つのアプリが登場

 レグザサーバーが“サーバ”と呼ばれる理由は、DLNAベースの「レグザリンク・シェア」機能による。内蔵無線LAN(M190のみ)により、同一ネットワーク内にあるDLNAクライアントに録画済み番組をワイヤレス配信できるほか、リアルタイムの放送番組を転送する機能や、タブレット端末にあわせて圧縮した録画番組を「レグザタブレット」などにダビングして“持ち出す”機能も備えた。

 これらの機能は、同時に発表されたレグザタブレット「AT700/35D」「AT3S0/35D」などと、無償ダウンロードできるAndroid用アプリの組み合わせで実現する。アプリは3種類あり、放送番組のリアルタイム転送には「RZライブ」、番組持ち出しには「RZポーター」、そして録画済み番組のネットワーク再生には「RZプレーヤー」を利用する。なお、REGZA Phone「IS11T」にプリインストールされている「DiXiM Player」でもRZプレーヤーと同じことができるが、タブレット端末ではその画面解像度に合わせ、より高画質の映像配信が行えるという。

 東芝デジタルプロダクツ&サービス社の片岡秀夫氏によると、これら3つのアプリは、「レグザAppsコネクト」の一環として提供されるもので、既存の「RZタグラー」がベースになっているという。このため、 RZタグラーのver.2と同様に「Twitter」クライアントが組み込まれているほか、RZプレーヤーとRZポーターではタグリストシェアも利用できる。

 ただし、これらのアプリは従来と異なり、機種限定のため、ほかのAndroid端末やiOSデバイスで利用することはできないという。「デジタル放送番組を扱うため、ジェイルブレイク(いわゆる脱獄)できてしまう端末に同じ機能を提供することはできない」(東芝)。

●再生画質も「レグザブルーレイ史上最高」

 レグザサーバーは、従来のRDシリーズよりREGZAの全録対応機に近い仕様を持つBDレコーダーだ。「編集ナビ」機能がないなど、RDシリーズのユーザーにとって残念な部分もあるが、一方で「レグザエンジンCEVO」を搭載したことにより、REGZAで培われた高画質機能を継承した。

 例えば超解像技術の「レゾリューションプラス6」は、再構成型超解像や自己合同性型超解像に加え、複数フレーム超解像技術である「3次元フレーム超解像技術」やデジタル放送送信時に失われた色情報を復元する「色の超解像技術」を含む最新版だ。また、同じくREGZAシリーズに採用されている「パワー質感リアライザー」や「アニメモード」などの高画質処理を搭載。さらに「YouTube」や「アクトビラ」といった動画配信サービスにも対応しているため、REGZA以外のテレビを持つユーザーにとっても有用な“後付け拡張機器”になりそうだ。

 一方、REGZAユーザーにとってうれしいのが「レグザコンビネーション高画質」と呼ばれる機能だ。これは、REGZAの「55X3」「ZP3/Z3シリーズ」とHDMI接続する場合、両方に搭載される「REGZAエンジンCEVO」が協調して画質に関わる処理を振り分けるというもの。具体的には、テレビ側の1080p出力モードで「オート」設定にした場合、映像処理や中間インタフェース(色差信号をY/Pb/PrからY/Cb/Crに変更など)を最適化する。

 「映像処理の前段でやったほうが効果的な部分をレコーダー側で、後段にしたほうが良い処理をテレビ側で行う。例えば映像信号が1080/24p(映画BDなど)ならレコーダー側のみで最適な処理を行い、テレビは余計なことをしないといった具合」(東芝デジタルメディアエンジニアリングの桑原光孝氏)。テレビ放送の場合では、レコーダー側からEPGの番組情報を送ってテレビ側が画質を最適化するという。「タイムシフトマシンに注目が集まりそうだが、実はレコーダーとしても“レグザブルーレイ史上最高画質”」。

 また筐体(きょうたい)や回路設計にも画質や音質へのこだわりが多分に見受けられる。例えば天板とフロントパネルはアルミ製で、天板には3ミリ程度の厚みがある。オーディオDACにも最新型をおごり、「アナログ2ch接続もかなり良い音」と桑原氏のお墨付きだ。かなり抑えた想定価格やHDMI出力が1系統である点、外部入力端子を省略したことなどを考慮すれば、レグザサーバーは決してスペシャルな位置づけのマシンではないという桑原氏。しかし、レグザサーバーは他社にないユニークなレコーダー上位モデルとして、市場ではかなりの存在感を示してくれそうだ。


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